2015年3月3日

オフィススイート比較

ワープロやスプレッドシート、プレゼンテーションなどのアプリケーションをひとまとめにしたいわゆるオフィススイートはMicrosoft Officeが市場を開拓した。ワープロやスプレッドシートとといったソフトウェア自体はそれ以前からあったが、全体をまとめて一つのものとして提供し、市場を専有したのはMicrosoft Officeが最初だ。あまりに市場を独占したため、単に「Office」といえばMicrosoft Officeを指すくらいだ。

そして今ではMicrosoft以外にもGoogleやAppleといったOSを作っているベンダーやOpenOfficeなどのオープンソースソフトウェアなどもあり、必ずしもMicrosoft Officeを選ばなければいけないという状況ではなくなった。ではそれらはどれくらい実用になるのか。

結論から言おう。仕事で使うなら、Microsoft Officeを使うべきだ。現在のOffice365は年額1万円以上のコストがかかるが、コストに見合うだけの生産性を提供してくれるだろう。逆に言うとコストに見合うだけの仕事をしなければ、つまりプライベートな家計簿や町内会、PTAの役員になって簡単な配りものを作るだけなら、他社の無料のサービスで十分だ。

Microsoft Office


現在のMicrosoft OfficeはWindows版とMac版のデスクトップアプリの他に、iOSやAndroidに対応したモバイルアプリ、そしてWebアプリも揃っている。その中で中心になるのはもちろんWindows版デスクトップアプリだ。Mac版はバージョンの違いによる微妙な差があるので仕事で使いこなすのはあまりおすすめしない。そして仕事で使わないなら他の選択肢を選んだほうがリーズナブルだ。

モバイル版Office


マイクロソフトがWindows8で意欲的に取り組んだものの今ひとつ成果が上がっていないデスクトップとモバイルの融合だが、Officeに関してはうまくいっている。OneDriveやDropboxに保存したファイルをシームレスに開いて編集できる。iOS版ならiCloudなど他のクラウドにも対応しているので使い勝手はさらにい。パスワードで保護されたファイルもモバイルで開いて編集できるので、業務データも安心して持ち出せる。

Web版Office


Web版の良い所はブラウザさえあれば環境を問わないことだ。商用アプリの対応があまり良くないLinuxでも問題なく使える。ただし保存場所はOneDriveに限られるし、パスワードで保護されたファイルは開けない。仕事では使えないが、プライベートのちょっとした用途ならわざわざOfficeを購入しなくても無料で使えるWeb版だけでも用が済んでしまう。

iWorks


アップルのiWorksはPages, Numbers, KeynoteといったマイクロソフトでいうところのWord, Excel, Powerpointに相当するアプリ群だ。アップル製品なのでデスクトップ版はMacのみ、モバイル版はiOSのみの対応となる。Web版もアップル製品ユーザーでないと使えなかったが、つい最近他社ユーザーでもApple IDを取得して利用できるようになった。

ファイルの保存先は基本的にiCloudだが、Office形式やPDF形式でファイルをダウンロードすることも可能だ。特筆すべきはモバイル版だけでなくWeb版でもパスワードで保護されたファイルを扱うことができる点だ。

すべてをアップル製で揃えないと実力を発揮しないが、Web版に関して言えばOSを問わず使えるようになった。

Google Docs


Googleドキュメントはデスクトップアプリが存在しない。Googleは基本的にブラウザだけですべてを完結させようとしている。つまり、ブラウザさえあれば環境を問わない。

機能としてはWeb版Microsoft Officeと同程度だ。保存先はGoogle Driveに限られ、パスワード保護には対応していない。機能的にもデスクトップアプリほど豊富ではない。

作成したファイルは全てクラウドに保存され、ローカルには保存されない。ファイルの受け渡しもGoogle Drive上でのファイル共有機能を使うのが原則だ。ただしOffice形式やPDF形式でファイルをダウンロードすることも可能だ。PDFはもちろんだが、Office形式もかなり互換性が高い。

仕事で使うなら機能の少なさやパスワード保護の問題があるが、個人で使うならわざわざOfficeを購入しなくてもこれで十分だ。OSを問わないのもいい。

OpenOffice / LibreOffice


OpenOfficeやLibreOfficeはオープンソースのOffice互換ソフトだ。特定のOSメーカーと関連がないのでLinx, Mac, Windowsのいずれにも対応している。ただしモバイルやWebに対応していない。Microsoft, Google, Appleのように自社のクラウドサービスを持たないのでクラウドにも未対応だ。

もともとOpenOfficeがあって、そこからLibreOfficeが分かれていったのだが、現在ではMicrosoft Officeとのファイル互換性に関してはLibreOfficeのほうが進んでいる。OpenOfficeは古いOffice形式でしか保存できないが、LibreOfficeは新しいOffice形式での保存にも対応している。

OpenOffice / LibreOfficeの本来の保存形式はODF形式だ。Office形式はおまけに過ぎない。仕事でOpenOfficeやLibreOfficeを使うなら、社内はもちろん取引先も巻き込んでファイル形式をODF形式に統一しなければ実力を発揮しない。

使い方を間違えなければ強力なツールだが、Microsoft Officeと混在させるとお互いに編集したファイルを壊すことになるのでやめたほうがいい。Microsoft OfficeからOpenOfficeやLibreOfficeに変えるなら、段階的にではなく一気にやらなければいけない。