2012年3月29日

出版デジタル機構設立

先日来要注意団体としてマークしていた出版デジタル機構が設立され4月2日より業務を開始すると発表した。

最初の段階では角川書店抜きの期待できない団体だったが、正式設立の際には角川書店ばかりか産業改革機構まで株主として名を連ねている。角川書店が参加したのはいいが産業改革機構まで首を突っ込んでしまったのは民間団体でなくなるという点で感心しない。

しかも角川書店は株主として名前が上がっているのに賛同出版社としては名前が上がっていない。実情は知らないが外野から見て足並みが揃っていないように見える点で破綻している。

このような団体の存在は別にして、今年に入って電子書籍出版界隈は活性化しているように見える。ソニーReaderストアなど取扱い出版社を順調に増やしている。今まで囲いこみ路線に走っていた角川グループが開放路線に方向転換したのが大きいと見ている。

しかし電子書籍の普及で紙の本がなくなるかというとそんなことはないと思っている。むしろ紙の本の価値が高まるのではないだろうか。とはいうものの、文庫本はなくなるだろう。安価で気軽に読むという目的には電子書籍のほうが適している。ただ大切にしたい蔵書に関しては豪華な本の需要が注目され、結果として紙の本は高級品として残るのではないだろうか。

実際のところ、電子書籍はデータこそ劣化しないものの、デバイスの寿命を考えるとむしろ紙の本のほうが保存性に優れている。特性に合わせた住み分けという点からも、安価な文庫本を一気に電子化して低価格で普及させるのが得策ではないだろうか。

0 件のコメント: