2010年6月30日

電子書店の抱える問題

書店で店頭に置いてある無料冊子をもらうのに、住所や氏名、電話番号等を告げる必要はありません。店の外側に置いてあるスタンドの無料冊子などは、それこそ黙って持って帰ったところで文句は言われません。

しかし、電子書店では無料配布のサンプルであっても会員登録を必要とし、個人情報を事細かに登録しなければいけないケースが見受けられます。ゼロ円の本に対しても購入手続きが必要な「アゴラブックス」などがそうですね。

また、市中の書店で本を買う場合、お金さえ払えば書店に個人情報を登録する必要はありません。書店のメンバーズカードなど個人情報を登録することによって何らかの還元を受けるシステムがある場合もありますが、あくまでも登録は任意です。

ところが、電子書店では個人情報を登録しないと電子書籍を購入することすらできないことがほとんどです。無料立ち読みは会員登録不要の「パブリ」でも書籍の購入には会員登録が必須です。

私が知っている中では「パピレス」は会員登録不要で電子書籍を購入できるようです。クレジットカードやオンライン銀行など決済方法によっては個人を特定できることがほとんどですが、明示的に個人情報を登録しなくていいという点では書店と同じです。

おそらく、電子書店の多くでは購入者の情報を統計処理してマーケティングに役立てようとしてると考えられますが、会員登録をしなければ購入できないというのは消費者の立場からするといかがなものか、と思います。

「会員登録をすれば次回からの注文が簡単になる」、「会員登録をすれば何らかの特典を受けることができる」とうことであり、必ずしも会員登録をしなくても購入できるのであればユーザーが自分の判断で会員登録をすればいいわけですが、普通の感覚でいうと何度か買い物をしてその店の常連になる気持ちを固めてから会員登録、ということになるのではないでしょうか。

まだその店の常連になるかどうかすら決めていないうちから会員登録を求められても、むしろそのような店は願い下げ、というのが一般的な感覚ではないでしょうか。いくら会員登録は無料とはいえ、心理的なコストはそれなりに発生します。

今後、電子書籍が一般に普及するかどうかは、ユーザーの気持ちをつかめるかどうかにかかっている気がします。

その点、既に受け入れらているケータイコミックやケータイ小説の分野ではユーザーに見向きされないようなサービスは淘汰されてきているような気がします。だからこそ、ケータイ書籍で実績を積んでいるパピレスなどは商売がこなれているのでしょう。

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