2010年5月9日

iPad を買わない理由

iPad は確かに気になります。しかし気になるからといって買うわけではありません。買うと決めた人に理由があるのと同じように、買わないと決めた私にも理由があります。

そもそも iPhone の時も否定的でした。しかしこの手の機器は好きなので、結局手に入れてしまい、そして最初の印象が正しかったと実感しています。

iPhone でできることはたくさんあるし、それは従来の携帯電話ではできないことも含まれています。しかし「あと一歩」のところでやりたい事ができず、それが利便性を帳消しにしてもさらにストレスになっているのです。

SIM ロックによるストレス

一番のストレスは SIM ロックです。もちろん iPhone や iPad 以外の日本の携帯電話でも SIM ロックはあるのですが、ドコモやソフトバンクの iPhone/iPad 以外の端末だと同じキャリアの端末なら SIM を入れ替えるだけで使い分けることができます。そのために、必要最低限の機能のみしかないが小型軽量な端末と、大きく重いが多機能な端末を必要に応じて使い分けるということもできるのです。

しかし iPhone ではソフトバンクの他の端末とすら互換性のない SIM ロックがかけられているため、機能はいらないから身軽になりたいときでも重い iPhone を使わざるを得ないのです。過酷な環境で使うために壊れても惜しくない旧世代の端末を一時的に使いたいと思っても、その場合でも壊れやすい iPhone を持ち出さなければいけないのです。

私にとってはこれは相当なストレスです。結局使い分けのために iPhone ともう一つ別の契約で携帯電話を持っていますが、できればひとつの SIM で使い分けたいところなのです。

iPad でも SIM ロックがかかっており、さらに厄介なことにマイクロ SIM のため物理的にも従来の SIM カードとの互換性がありません。このような端末は願い下げです。買うとしても 3G モデルではなく Wifi モデルになるでしょう。しかし Wifi スポットの少ない地方では Wifi モデルには魅力がありません。

ネットブックが売れた理由と売れなくなった理由

iPad の登場で低価格のネットブックが売れなくなる、現に iPad の発表以来売上が落ちているというニュースがありましたが、私はこれは iPad とは関係ない現象と考えています。この現象を検証すると私がコスト面で iPad が割りに合わないと考えている理由にいきあたります。

そもそもネットブックが爆発的に売れたのは、イーモバイルが2年契約とセットで100円で販売したからです。ソフトバンクの孫社長が SIM ロック解除に反対したときの「SIM ロックを解除すれば端末価格が 4万円上がる」という発言を思い出してください。イーモバイルはおよそ 4万円のネットブックに 2年縛りをつけることによって販売価格を 4万円下げたわけです。

ところが、人々が 2年縛りをつけなければ 4万円するものだとわかり、さらにイーモバイルの契約が不要なら 2年縛りなしで 4万円で買った方が割安と気づいたから売れなくなったのです。

そしてもうひとつ、ネットブックは安くても Windows Mobile ではなくフルスペックの Windows XP が動くのが人気の理由でした。しかし Windows 7 になってからは、 Mobile ではないものの Starter という制限付きのバージョンになってしまったために人気が落ちたのもあるでしょう。

そう考えると、米国での SIM ロックなしの iPad との比較で、 SIM ロック付きで 4万円程度安くなっていない日本の iPad にはかつてのネットブックのような価格面での魅力がありません。さらに、現在でも Starter とはいえ Windows 7 が動作するネットブックに比べて、 Mac OSX ではなく iPhone OS しか動作しない iPad ではドコモのいう「高級ネットブック」としての魅力はありません。

可能性は認めるが

私は iPad の可能性まで否定するつもりはありません。私が iPhone に感じている、そして iPad に感じるであろうストレスをデメリットと考えない人であれば、 iPad は大いにおすすめです。

かくいう私も iPhone で感じたがっかり感をふたたび味わいたくないために iPad は買わないと決めていますが、そのうち気になって買ってしまうかもしれません。そうなればまた後悔するのは目にみえているのですが。

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