2007年6月23日

Why Emobile Is Useless

イーモバイルが新しく Mac でも使える端末を出したようです。でも私は使いません。エリア外だから使えないというのもありますが、やり方を見ていてこれは使えないと思うから使わないのです。

1. 携帯電話と比較して

イーモバイルでは携帯電話よりも高速で安価な通信というのを売り物にしていますが、携帯各社も HSDPA の対応を進めていますから、イーモバイルが携帯電話並みのサービスエリアになるよりは携帯電話が高速で安価な定額通信を提供する方が時期が早いような気がします。そもそもイーモバイルは音声通話ができませんから、携帯電話から乗り換えるのでなくて追加契約となり、端末代分割高になるのは防げません。

2. PHS と比較して

イーモバイルのサービス開始で低速なウィルコムからの乗り換えが期待されていますが、ウィルコムからイーモバイルに乗り換えるのは音声通話を利用していないユーザーで、なおかつ料金が高くなっても高速通信を望むユーザーだけです。しかも現在のイーモバイルのサービスエリアではネットカフェや公衆無線 LAN など他の通信手段も多くありますから、都市部では公衆無線 LAN やネットカフェを利用して、地方ではエリアの広いウィルコムを利用する方が現実的です。

3. 有線ブロードバンドと比較して

私はイーモバイルは本来有線ブロードバンドユーザーをターゲットにするべきだと考えています。特に有線ブロードバンドの設置コストの高い人口の希薄な地域の場合、一つの基地局で広い範囲をカバーできるイーモバイルはコスト面で有利です。しかし現状では機器代込みで 2,000 円程度から契約できる ADSL とは比較にならないほど高価です。機器代込み考えると、光ファイバーより割高では家庭のブロードバンドの競合サービスとしては魅力がありません。

4. 公共サービスとしてのあるべき姿

イーモバイルでは現在のところ一部の都市圏でしか利用できません。最初に人口の多い、投資効果の大きい地域だけでサービスを開始するというのは商売としてはいいかもしれませんが、公共サービスの姿勢としては疑問です。営利企業なのですから、利益を出さなければいけないのは当然ですが、公共性の高いサービスというのは、いかにユーザーの役に立てるかということが重要になってきます。

スポンサーの目を気にするあまり視聴率を稼ぐためにやらせ番組を制作したテレビ局が、結局ばれてスポンサーが離れていくように、目先の利益だけを追求していたのでは長期的な利益は得られません。目先の利益よりは、まず顧客満足度を向上させなければ長期にわたって株主に利益を還元することはできません。

ソフトバンクの例を考えてみましょう。ヤフー BB の頃は売り上げ優先の考え方が露骨に出たやり方で多くの批判を浴び、携帯電話参入直後もわかりにくくあまり割安ではない料金設定でずいぶん批判されました。しかしホワイトプラン以降は本当は無料ではないゼロ円をむやみに強調するのではなくて、公共サービスらしいやり方に変わりつつあります。

先日の販売店による契約時の個人情報確認義務違反の件も、ソフトバンク自身が違法行為を確認して通報したようです。以前ならばそのような事例は黙認して、むしろ売り上げの多いことだけを評価していたであろうソフトバンクですが、この姿勢の変化は公共サービス事業者として評価できるものです。

公共サービスとしての自覚はポータルサイトのヤフージャパンの方が一歩先んじていて、地震情報などは一瞬テロップが流れて終わるテレビなどよりは信頼できる情報源になっています。

いろいろと批判的なことを書いてきましたが、せっかく参入した新規事業者です。停滞した日本の携帯電話業界を活性化させるためにも、ソフトバンク同様頑張ってほしいものです。そのためには、やはりまずは公共サービス事業者としての自覚が最優先課題ですね。

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